今日のタマネギ
今日のタマネギはこちら。
3月の後半から一気に葉が伸びてきました。1週間ほど前から「肥大期」に入り、鱗茎部が徐々に肥大し、土から顔をだしている状況です。
気温が上がると、心配になってくるのが病虫害です。
今年はなんだか調子が悪く、病気になっている株がいくつか見受けられます。
今年は補植が遅く、寒さも厳しかったため生育が遅れているのだろう、と思い込んでいましたが、明らかに周囲の株と比べて生育が遅い(もはや補植時からほとんど動いていない)株がちらほら。葉の部分を触ってみると、ハリがなくしんなりしています。
これが、病気の合図でした。抜いてみると、見事に腐っています。
こちらの写真だと、真ん中の株が明らかに病気に感染しています。葉はたったの2枚。新葉が生長する兆しもありません。そして何より、茎元、鱗茎部が褐色に変色しています。「軟腐病」の特徴であり、これらに似た株も葉をもって抜こうとすると、葉だけがポロっと離れて、鱗茎部は土に残ったままになります。そして、独特の腐敗臭を放ちます。時には、折れた鱗茎部から水分があふれ、とてつもないにおいを放ちます。
土の中をのぞくことができないため、発見が遅れるのも仕方ない…?いや、そんなことないですね。毎日「観察」をしているつもりでいました。じっさい、本当に観察をすることができていれば、病気を迅速に対処に拡散することが防げたでしょう。何度も何度も薬剤を使用する必要はないでしょう。
「観察」とは、そのものがどのような状態であるかを「注意深く」みることです。ついつい、畑の近場だけを見て大丈夫そうだと判断してしまったり、1畝だけ歩いて病気がなければ伸長に見ることもなく安心してしまったり。それは観察とは言えませんね。
そんな油断が植物が出すSOSに気づけなかった原因の1つであると思っています。
植物は何かしらの形で私たちに訴えかけています。病気であることももちろん、栄養が足りないことや水分が足りない、過剰であることなど、様々な方法で教えてくれます。それらに気づき、適切な対処を行うことを今後も心掛けていきたいと思います。
植物を観察すること、近くで1つずつ丁寧にみること、「大丈夫だろう」と決めつけないこと、圃場の中までちゃんと入って、表面だけの姿で判断しないこと。大事にしなければいけないことを今一度再確認しています。
タマネギは今年が2年目。
2年目のジンクス、いい意味で使えるよう、収穫までの期間気を引き締めて、玉ねぎと付き合っていきたいと思います。
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